ヘアスタイル

ピンパーマのやり方とは?仕上がり別の巻き方と基本手順を解説

2026年01月25日

ピンパーマは、ロッドパーマほど主張せず、それでいて確かな動きとボリュームを作れる技法です。
メンズショートを中心に定番化している一方で、「なんとなくでやっている」「毎回仕上がりが安定しない」と感じている美容師も少なくありません。

基礎は学んだものの、毛束幅やテンション、ねじる方向の違いで何がどう変わるのかが曖昧なまま施術してしまうと、かかりの弱さやムラ、スタイリングしづらさにつながります。
特に忙しい営業中は、手順を一つひとつ思い出す余裕がないのが現実です。

この記事では、ピンパーマの基本から応用までを、現場ですぐ確認できる実践ベースの内容でまとめました。
道具・薬剤選定、巻き方の考え方、失敗例の対処法、スタイリングやアフターケアまで網羅しています。

「感覚」ではなく「再現性」でピンパーマを組み立てたい方は、ぜひ最後まで確認してみてください。

ピンパーマとは?仕上がりと特徴

ピンパーマとは、ロッドを使わずにピンで毛束を固定し、細かい動きや自然なカールを作るパーマ技法です。
ロッドパーマに比べてカールのリッジが出にくく、無造作でラフな質感に仕上がるのが最大の特徴です。

特にメンズショートやベリーショートとの相性が良く、スタイリング次第で清潔感のあるビジネス対応から、動きのあるカジュアルスタイルまで幅広く表現できます。
「パーマ感を出したいけど、かけすぎた印象にはしたくない」というケースで選ばれることが多い施術です。

ピンパーマの仕上がりは、巻き方・ねじり方向・テンションによって大きく変化します。
同じレングスでも、ボリュームを出すのか、毛先に動きをつけるのか、前髪を流したいのかによって、ピニングの設計が重要になります。

また、ロッドを使わないため根元の潰れが出にくく、トップの立ち上がりや自然なボリューム調整がしやすい点もメリットです。
O字はげやつむじ周りなど、ロッドではコントロールしづらい部分にも対応しやすい技法と言えます。

一方で、巻き込みが甘い・テンションが不安定だと、カールのムラやかかりの弱さが出やすいのも事実です。
感覚任せで施術すると再現性が下がるため、基本の考え方と手順を理解しておくことが、安定した仕上がりにつながります。

ピンパーマは「簡単そうで奥が深い」技法です。
だからこそ、基本を押さえることで、スタイリングしやすく、扱いやすいパーマデザインを提供できるようになります。

ピンパーマが向く人・向かない人

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ピンパーマは汎用性の高い技法ですが、髪質・長さ・求める仕上がりによって向き不向きがはっきり分かれます。
施術前に適性を見極めることで、仕上がりの満足度やパーマの持ちを大きく左右します。

ピンパーマが向く人

ピンパーマが向いているのは、自然な動きやラフなスタイリングを求める人です。
特に以下の条件に当てはまる場合は、ピンパーマのメリットを活かしやすくなります。

  • メンズショート〜ベリーショートで、トップにボリュームや動きを出したい人
  • パーマ感は欲しいが、ロッドのカールが強く出るのは避けたい人
  • 前髪を流したり立ち上げたりと、スタイリングの幅を広げたい人
  • O字はげやつむじ周りなど、根元の立ち上がりを自然に補正したい人

また、スタイリング剤を使って質感を作る前提のデザインと相性が良く、
ワックスやバームで動きを出すメンズスタイルでは、再現性の高い仕上がりになります。

ピンパーマが向かない人

一方で、以下のようなケースではピンパーマが適さない、もしくは注意が必要です。

  • ミディアム〜ロングで、しっかりしたカールやウェーブを求める人
  • 髪が極端に硬毛・多毛で、動きが出にくい人
  • 毎日のスタイリングをほとんどせず、乾かすだけで形を決めたい人

ピンパーマはロッドパーマに比べてカールの主張が弱く
スタイリングをしないと動きが分かりづらくなる場合があります。
そのため、「パーマ=強いカール」というイメージを持っているお客様には、事前の説明が欠かせません。

向かない場合の代替提案

ピンパーマが不向きな場合でも、ツイストピンパーマやスパイラル系のミックスにすることで対応できるケースもあります。
また、前髪やトップのみピンパーマを入れ、他はロッドを使うなど、部分使いでの施術も有効です。

仕上がりイメージと髪の条件をすり合わせた上で、
「なぜピンパーマが合うのか」「なぜ別の技法が良いのか」を説明できると、提案の説得力が高まります。

必要な道具・薬剤と事前準備

ピンパーマはシンプルな技法に見えますが、道具選びと事前準備で仕上がりの安定感が大きく変わります
特に忙しい営業中ほど、「何を使うか」「どこまで準備するか」を明確にしておくことが重要です。

ピンパーマに必要な道具一覧

まずは、施術に必要な基本アイテムを整理しておきましょう。

分類道具名役割・ポイント
固定用ピン(オニピン・アメリカピン)毛束をしっかり固定する。サイズ違いを用意すると便利
保護材ロールコットン薬剤の液だれ防止・頭皮保護
補助具チューブ絞り器毛束を均一に巻き込みやすく、テンションを安定させる
塗布用刷毛・スポンジ1剤・2剤をムラなく塗布
チェック用タイマー放置時間管理でかかりムラを防ぐ
仕上げドライヤー・スタイリング剤質感・動きの最終調整

ピンの種類は施術スピードと仕上がりに直結します。
短毛にはホールド力の高いピン、動きを出したい部分には細めのピンなど、使い分けができると安定します。

薬剤選定の考え方

ピンパーマはロッドを使わない分、薬剤設定が仕上がりの強さを左右します
基本的な考え方は以下の通りです。

  • 健康毛・硬毛:弱すぎないアルカリ寄りの設定
  • 軟毛・細毛:還元力を抑えたマイルド設定
  • ブリーチ毛・ダメージ毛:前処理+低アルカリ or 酸性寄り

ロッドパーマよりも還元不足が起きやすいため、
テストカールや1束チェックを行い、狙ったカールが出るかを必ず確認します。

事前準備で押さえるポイント

施術前の準備を丁寧に行うことで、トラブルを防げます。

  • シャンプー後は余分な水分をしっかり取り、過度なウェット状態を避ける
  • 前髪・トップ・ボリュームゾーンを事前に把握する
  • 仕上がりイメージ(動き・ボリューム・スタイリング)を明確に共有する

特に前髪は、巻き込み方向やテンションの影響が出やすい部分です。
事前にどの方向に流すのかを決めておくことで、スタイリング時の再現性が高まります。

ピンパーマは「準備8割」と言われるほど、下準備が重要です。
道具・薬剤・設計を揃えてから施術に入ることで、ムラのない安定した仕上がりにつながります。

施術前に決めること(毛量・長さ・デザイン)

ピンパーマは、施術前の設計で仕上がりの8割が決まる技法です。
巻き始めてから調整するのではなく、「どこに・どんな動きを出すか」を事前に整理しておくことで、再現性と持ちが安定します。

毛量の見極めと調整

まず重要なのが毛量です。
ピンパーマはロッドよりも毛束幅の影響を強く受けるため、量が多すぎると動きが出にくくなります。

  • 多毛:間引きや質感調整をしてから施術
  • 普通毛量:毛束幅を細かく取り、動きをコントロール
  • 少毛・軟毛:束を取りすぎず、ボリュームが出る位置に限定してかける

特にトップは、毛量が多いままかけるとボリュームが出ずに潰れて見える原因になります。
必要に応じて、ピンパーマ前にカットでベースを整えておくことが重要です。

髪の長さと適正レングス

ピンパーマは、長さによって得意・不得意がはっきり分かれます。

長さ適性ポイント
ベリーショート毛先中心に動きをつけやすい
ショートボリューム・方向性の調整がしやすい
ミディアム部分使いやミックスがおすすめ
ロングカール表現は限定的

毛先が3〜5cm以上あれば動きは作りやすいですが、
それ以下の場合はボリュームコントロールが中心になります。

デザイン設計(どこにかけるか)

次に、デザインを明確にします。
ピンパーマは全体にかけるよりも、必要な部分に効かせる設計が向いています。

  • トップ:立ち上がりとボリューム調整
  • 前髪:流し・立ち上げ・割れ防止
  • ハチ周り:広がりを抑えつつ動きをプラス
  • 襟足・サイド:必要に応じて部分使い

特に前髪は、ねじる方向とピンの固定位置で印象が大きく変わります。
仕上げのスタイリングを想定しながら、流す方向を事前に決めておくと失敗しにくくなります。

スタイリングを前提に考える

ピンパーマは、スタイリングありきのパーマです。
濡れた状態でのカール感ではなく、ドライ後の動き・毛先の散り方をイメージして設計します。

  • 濡れ髪仕上げか、ドライ仕上げか
  • ワックス・バーム・ジェルのどれを使うか
  • ビジネス対応か、カジュアル寄りか

ここを曖昧にしたまま施術すると、「かかっているけど使いづらい」仕上がりになりがちです。

施術前に毛量・長さ・デザインを整理することで、
ピンパーマは安定感のある“武器”になります。

巻き方の基本(ピニング・テンション・毛束幅)

ピンパーマの仕上がりを左右する最大の要素が、ピニング・テンション・毛束幅の3点です。
ここが曖昧なままだと、かかりムラや再現性の低下につながります。

ピニングの基本

ピニングとは、毛束をねじり込み、ピンで固定する工程そのものを指します。
ロッドと違い、固定点が少ないため、ピンの位置が仕上がりに直結します。

  • ピンは毛束の根元〜中間でしっかり固定する
  • 毛先は逃がさず、内側に収める意識を持つ
  • ピンの向きは、ねじり方向と平行に入れる

固定が甘いと、1剤塗布時に毛束が緩み、カールが弱くなる原因になります。
特に前髪やトップは、ピン1本の位置でボリューム感が変わるため注意が必要です。

テンションのかけ方

テンションは「強すぎず、弱すぎず」が基本です。
均一なテンションを保つことが、ムラ防止のポイントになります。

  • 強すぎる:チリつき・不自然な動きが出やすい
  • 弱すぎる:かかりが甘く、持ちが悪くなる
  • 適正:毛束が崩れず、自然な動きが出る

目安としては、毛束が指から離れず、形をキープできる程度
ロッドパーマよりも繊細な感覚が求められるため、1束ずつ確認しながら進めます。

毛束幅の考え方

毛束幅は、仕上がりの強さと動きに直結します。
基本は細めに取ることを意識します。

毛束幅仕上がりの特徴おすすめ部位
細い動きが出やすい前髪・トップ
中間バランス型全体
太い動きが出にくいボリュームを抑えたい部分

毛量が多い部分ほど束を細く、
ボリュームを抑えたい部分はあえて束を太めに取ると、メリハリがつきます。

基本を守ることが応用につながる

ピンパーマは感覚的に見えがちですが、
ピニング・テンション・毛束幅を数値感覚で揃えることで、安定した仕上がりになります。

この3点を意識するだけで、
「毎回かかりが違う」「動きが読めない」といった不安は大きく減ります。

ねじる方向で変わる仕上がり(応用)

ピンパーマでは、ねじる方向=デザインそのものと言っても過言ではありません。
同じ長さ・同じ薬剤でも、ねじり方を変えるだけで動き・ボリューム・スタイリングのしやすさが大きく変わります。

内巻き・外巻きの違い

まず基本となるのが、内巻きと外巻きの使い分けです。

  • 内巻き:毛先が収まりやすく、ナチュラルな仕上がり
  • 外巻き:動きが出やすく、ラフでカジュアルな印象

ビジネス対応のメンズスタイルや前髪には内巻き、
動きを強調したいトップや毛先には外巻きを使うとバランスが取りやすくなります。

ねじり方向を揃える・変える

ねじり方向を全体で揃えるか、あえて変えるかでも印象は変化します。

  • 方向を揃える:まとまりがあり、落ち着いた質感
  • 方向をランダム:無造作で動きのあるスタイル

特にトップは、左右でねじり方向を変えることで、
自然なボリュームと立体感を出しやすくなります。

ツイストピンパーマとの違い

ツイストピンパーマは、ピンパーマよりもねじりを強調した技法です。
ねじり回数を増やすことで、カールというより「線」の動きが強く出ます。

ねじり量仕上がり
弱めナチュラルな動き
中間程よい束感
強めスパイキー・ハードな印象

ツイストを入れる場合は、毛束幅を細く・テンションを一定に保つことが重要です。

前髪・トップでの応用ポイント

前髪は、ねじる方向を間違えると割れや浮きの原因になります。
流したい方向とは逆に軽くねじることで、スタイリング時に自然に流れます。

トップは、つむじを中心に放射状にねじると、
根元が潰れにくく、ボリュームが出やすい設計になります。

ねじりは「仕上げ」を想定して行う

ねじり方向は、ドライ後・スタイリング後の完成形を想像して決めることが大切です。
濡れている状態だけで判断せず、
どの方向に動かしたいのかを明確にしてからピニングすると失敗しにくくなります。

ねじりを理解すれば、ピンパーマは一気に表現の幅が広がります。

ピンパーマの基本手順

ここでは、現場で再現しやすいピンパーマの基本手順を、工程ごとに整理して解説します。
流れを理解しておくことで、営業中でも迷わず施術でき、かかりムラや失敗を防げます。

前処理とブロッキング

まずは前処理です。
ダメージ毛や細毛の場合は、前処理剤で水分・栄養を補い、還元ムラを防ぐことが重要です。

  • 前処理後は水分をしっかり取り、過度なウェット状態を避ける
  • トップ・前髪・サイド・襟足など、デザインに合わせてブロッキング
  • ボリュームを出す部分、抑える部分を明確にする

特に前髪は仕上がりの印象を左右するため、
流す方向・立ち上げ方向をこの時点で確定させておきます。

ワインディング(ピンで固定する)

次にワインディングです。
ロッドは使わず、毛束をねじり込み、ピンで固定していきます。

  • 毛束幅は細めを基本にする
  • テンションを均一に保ち、ねじり方向を意識
  • 毛先を逃がさず、内側に収める

ピンは根元〜中間でしっかり固定し、
動かしたい方向とピンの向きを揃えることで、仕上がりが安定します。

1剤の塗布と放置時間の目安

ワインディングが完了したら、1剤を塗布します。
ピンパーマは還元不足になりやすいため、塗布量と浸透を意識します。

  • 刷毛やスポンジで毛束全体にムラなく塗布
  • 放置時間の目安:8〜15分前後(髪質・薬剤により調整)
  • 必ずテストカール、または1束チェックを行う

見た目だけで判断せず、
ねじりが戻らず、しなやかに動く状態を確認します。

中間水洗とチェック

還元が完了したら、中間水洗です。

  • ぬるま湯で薬剤をしっかり流す(2〜3分)
  • 流し残しはダメージやかかりムラの原因になる

水洗後、毛束を軽く触り、
カールの入り・ボリューム・方向性を最終チェックします。

2剤の塗布と酸化

次に2剤を塗布し、酸化固定を行います。

  • 1回目:全体に塗布 → 5分放置
  • 2回目:再塗布 → さらに5分放置

ピンパーマは固定が甘いと持ちが悪くなるため、
2度付けでしっかり酸化させるのが基本です。

ピンオフ・仕上げ(流し〜ドライ)

酸化後、ピンを外して流します。

  • ピンオフは毛束を崩さないよう丁寧に
  • 流し後はタオルドライをしっかり行う

ドライは、根元を立ち上げながら乾かすのがポイントです。
その後、ワックスやバームでスタイリングし、
動き・ボリューム・前髪の流れを最終調整します。

この一連の手順を守ることで、
ピンパーマは安定感のある施術になります。

失敗例と対処法(かかりが弱い・チリつく・ムラになる)

ピンパーマは繊細な技法のため、ちょっとしたズレが失敗につながりやすいのが特徴です。
ここでは、現場で起こりやすい失敗例と、その具体的な対処法を整理します。

かかりが弱い場合

「動きが出ない」「すぐ取れる」と感じる場合は、以下の原因が考えられます。

主な原因

  • 毛束幅が太すぎる
  • テンションが弱く、ねじりが甘い
  • 薬剤パワー不足、放置時間が短い

対処法

  • 毛束幅を細く取り直す
  • ピン固定を見直し、根元〜中間をしっかりホールド
  • テストカールで確認し、放置時間を+2〜3分調整

特にピンパーマは、還元不足が仕上がりに直結します。
感覚ではなく、必ずチェック工程を挟むことが重要です。

チリつく・硬くなる場合

手触りが悪く、毛先がチリつく場合は、テンションと薬剤設定を疑います。

主な原因

  • テンションのかけすぎ
  • 毛先まで強くねじりすぎている
  • アルカリが強すぎる、放置オーバー

対処法

  • 毛先は軽めのテンションで逃がす意識を持つ
  • 前処理で水分・油分を補う
  • 放置時間を短縮、またはマイルドな薬剤に変更

特に細毛・軟毛は、
「かける」より「守る」設計が失敗防止につながります。

ムラになる場合

部分的に強弱が出る場合は、施術工程に原因が潜んでいます。

主な原因

  • ピニングの緩み・固定位置のばらつき
  • 1剤・2剤の塗布ムラ
  • ブロッキングが曖昧

対処法

  • ピンの位置と向きを毎回同じ基準で揃える
  • 塗布は刷毛・スポンジを使い、全体に均一に
  • ボリュームゾーンごとにブロックを明確化

ムラは「部分最適」で防げます。
全体を見るのではなく、1ブロックずつ完成させる意識が重要です。

失敗を防ぐための共通ポイント

失敗例に共通するのは、
設計不足と確認不足です。

  • 施術前に毛量・長さ・デザインを明確にする
  • 途中で必ずチェック工程を入れる
  • スタイリング後の完成形を想定する

これを徹底するだけで、
ピンパーマの失敗は大きく減らせます。

スタイリング方法(濡れ髪・ドライ別)

ピンパーマは、スタイリングによって仕上がりの印象が大きく変わるパーマです。
同じカールでも、濡れ髪かドライかで動き・ボリューム・清潔感が変化します。

濡れ髪スタイリング(ウェット仕上げ)

濡れ髪スタイリングは、カールと毛束感をはっきり見せたい場合に向いています。
ツイストピンパーマや動きを強調したデザインと相性が良い仕上げ方です。

手順

  • タオルドライ後、水分が少し残った状態でスタイリング剤をなじませる
  • 根元は潰さず、毛先中心に揉み込む
  • 自然乾燥、または弱風ドライで形を整える

おすすめスタイリング剤

  • ジェル:ツヤと動きを強調
  • グリース:濡れ感とホールドのバランス型

ウェット仕上げは、毛先の動きが強く出やすい反面、ボリュームは出にくいため、
トップは指で持ち上げながら仕上げるのがポイントです。

ドライスタイリング(ドライ仕上げ)

ドライスタイリングは、ナチュラルでビジネス対応しやすい仕上がりになります。
清潔感を重視するメンズスタイルでは、こちらが基本です。

手順

  • ドライヤーで根元を立ち上げながら乾かす
  • 前髪・トップの方向を決めてから全体をドライ
  • 完全に乾いた状態でスタイリング剤をつける

おすすめスタイリング剤

  • マットワックス:軽い動きと立体感
  • バーム:自然なツヤとまとまり

ドライ仕上げは、ボリュームと空気感を出しやすいのがメリットです。
毛先はつけすぎず、指先で散らす程度にすると、ピンパーマらしい質感が出ます。

スタイル別の使い分けポイント

仕上げ方向いているスタイル特徴
濡れ髪ツイスト・動き強め束感・カールが明確
ドライビジネス・ナチュラル清潔感・ボリューム

お客様のライフスタイルやセット頻度に合わせて、
どちらの仕上げが再現しやすいかを提案すると満足度が高まります。

スタイリングで失敗しないために

ピンパーマは、
「濡れている時のカール感」と「乾いた時の動き」が違うパーマです。

施術後は必ず、
濡れ髪・ドライ両方の見え方を確認し、
自宅での再現方法まで伝えることで、クレームや不満を防げます。

持ち・ダメージを抑えるアフターケア

ピンパーマは、施術後のケア次第で持ちと質感が大きく変わるパーマです。
特に短いレングスほど、ダメージや乾燥が目立ちやすいため、アフターケアの説明は欠かせません。

パーマ直後に注意すること

施術当日は、カールがまだ不安定な状態です。

  • 当日のシャンプーは避ける(最低でも24時間)
  • 強く擦らず、自然乾燥や弱風ドライを意識
  • スタイリング剤のつけすぎに注意

これを守るだけでも、パーマの持ちは大きく変わります

日常ケアで持ちを良くするポイント

日々のケアでは、「落としすぎない」「乾燥させすぎない」ことが重要です。

  • 洗浄力の強すぎないシャンプーを使用
  • トリートメントは毛先中心になじませる
  • ドライ前にアウトバスで水分補給

特にピンパーマは、毛先の動きが命です。
乾燥するとカールが散り、パーマが取れた印象になりやすくなります。

ダメージを抑える工夫

ダメージを最小限に抑えるためには、以下を意識します。

  • アイロンや高温ドライは避ける
  • 連続で強いパーマをかけない
  • 紫外線対策で乾燥を防ぐ

また、次回の施術までの目安は1.5〜2ヶ月
無理にかけ直すと、チリつきや切れ毛の原因になります。

サロンで伝えておきたいアドバイス

お客様には、以下を具体的に伝えると再現性が高まります。

  • 濡れ髪・ドライ、どちらでスタイリングするか
  • 使うスタイリング剤の種類と量
  • トップのボリュームを出す乾かし方

アフターケアまで含めて説明することで、
「持ちが悪い」「思っていたのと違う」といったトラブルを防げます。

ピンパーマは、施術とアフターケアがセットです。
正しいケアを伝えることが、信頼につながります。

セルフとサロン施術の違い・オーダーの伝え方

ピンパーマは工程自体がシンプルに見えるため、セルフ施術を考える人もいます。
しかし、仕上がりの安定性・ダメージ管理・再現性を考えると、セルフとサロン施術には明確な違いがあります。

セルフピンパーマの特徴と注意点

セルフで行う場合、コストを抑えられる反面、リスクも大きくなります。

メリット

  • 費用を抑えられる
  • 好きなタイミングで施術できる

デメリット

  • ピニングやテンションが不安定になりやすい
  • 薬剤選定・放置時間の判断が難しい
  • チリつき・ムラ・ダメージのリスクが高い

特にピンパーマは、巻きの精度が仕上がりに直結します。
自己判断で行うと、スタイリングしづらい状態になりやすいため注意が必要です。

サロン施術の強み

サロン施術では、髪質・骨格・ライフスタイルまで含めた設計が可能です。

  • 毛量・長さ・前髪の生え方を見極めた施術
  • 薬剤パワー・放置時間の細かな調整
  • 仕上げのスタイリングまで含めた提案

結果として、持ちが良く、扱いやすいパーマになります。
ダメージを抑えながらデザインできる点が、サロン施術の最大のメリットです。

失敗しないオーダーの伝え方

お客様側がピンパーマをオーダーする際は、
「ピンパーマでお願いします」だけでは、仕上がりにズレが出ることがあります。

伝えるべきポイント

  • 強めか、ゆるめか
  • 動きを出したい場所(前髪・トップ・全体)
  • ビジネス向きか、カジュアル寄りか
  • スタイリングは濡れ髪かドライか

画像を見せながら、
「このくらいの動き」「このボリューム感」と共有すると、認識のズレを防げます。

美容師目線でのヒアリングのコツ

美容師側は、
仕上がりより“使い方”を先に聞くのがポイントです。

  • 朝のスタイリング時間
  • スタイリング剤を使うかどうか
  • 仕事・学校での制限

これらを踏まえて提案することで、
「かっこいいけど扱えない」パーマを避けられます。

ピンパーマは、

施術技術とコミュニケーションがセットで完成します。

ピンパーマのやり方のポイントまとめ

ピンパーマは、シンプルな工程の中に技術差が出やすいパーマです。
最後に、これまで解説してきた内容を実践向けに整理します。

施術前に押さえるポイント

  • 毛量・長さ・デザインを事前に設計する
  • 前髪・トップなど、ボリュームを出す位置を明確にする
  • スタイリング方法(濡れ髪・ドライ)を想定する

設計が曖昧なまま施術すると、
動きが出ない・使いづらい仕上がりになりやすくなります。

巻き方・工程で意識すること

  • 毛束幅は細めが基本
  • テンションは均一に保つ
  • ねじる方向で仕上がりをコントロール
  • 1剤・2剤ともに塗布ムラを作らない

特にピニングは、
1本1本がデザインに直結する意識で行うことが重要です。

失敗を防ぐためのチェックポイント

  • テストカール・束チェックを必ず行う
  • 中間水洗後に方向性と動きを確認
  • 酸化は2度付けでしっかり固定

「確認を省かない」ことが、
安定した仕上がりにつながります。

スタイリングとアフターケア

  • ドライでボリューム、濡れ髪で動きを演出
  • スタイリング剤はつけすぎない
  • 施術後のケアまで含めて説明する

ピンパーマは、
施術・スタイリング・アフターケアがセットで完成します。

ピンパーマのやり方を理解すれば、
メンズショートからトレンドスタイルまで対応でき、
提案の幅と施術の自信が大きく広がります。

基本を押さえ、
現場で“使える技法”として活用してください。